2024沖縄モンテッソーリ教育を学び合う会
沖縄、2日目と3日目です。今回のテーマは『算数教育』でした。
わたしは0歳~3歳の発達段階を担当させていただきました。
内容としては
① 0-3歳から算数につながる理論
② 算数を感覚的にとらえる活動の紹介
です。
モンテッソーリ理論は色々ありますが、算数教育というところで「教育」を入口に
発達の4段階、敏感期、吸収する精神、人間の傾向性についてお話しました。
最終的に、人間の「数学的頭脳の傾向性」へとつながります。
数学的頭脳とは何かというと、論理的思考なんですね。
根拠をもって道筋をたて、結論へと導く。
算数というと数の扱いに目が行きがちですが、モンテッソーリ教具の 比較、分類、段階付け
という操作をとおして間接的に育まれるのは、 分析し、統合しながらものごとを解決していく
論理的思考です。
小学校の学習指導要領には、算数科の目標として
『数学的な見方・考え方を働かせ、数学的活動を通して、数学的に考える資質・能力を育成することを目指す。』
と書かれています。 算数でも、計算の仕方を知識や技能として教えられるのではなく
「なぜ、これをこうするとこうなるのか」わかることが大切ということですね。
では、3歳以前に算数を感覚的にとらえるとは、どういうことか。
教具以前の感覚印象の溜め込みの時期に、算数をどう盛り込むか、みたいに捉えがちですが
(わたしも最初はそういう考えだったのですが)
19歳娘から「世界は数でできている」ということばを教えられて視点ががらりと変わり、
自然や文化的な活動の中にある規則性(繰り返しや対称性)、均衡や調和によって、
正確さを求める乳幼児期の秩序の敏感期に訴える環境がつくられているという考えを
お話をさせていただきました。
「万物は根源は数である」という考えを提唱したのは、ピタゴラスです。
自然界の花びらの数や木の枝分かれ、巻貝の螺旋や台風の形状にも見られるフィボナッチ数列。
赤ちゃんが生まれる前から聴いている母親の心拍のリズムに感じる心地よさ。
以前読んだ「数と音楽」という本を参考に、赤ちゃんの身近に音を聴くこと、音楽があることが
数を感覚的に捉える活動につながるというお話をしました。
私たちが無意識に心地よい、美しいと感じるものには規則性があって、それはモンテッソーリの
『宇宙的秩序』にもつながってきて、今回のテーマは私にとっても新たな発見が多くあり、
考えていて、とても楽しかったです。
このような機会をいただき、ありがとうございました。